民主党代表選に興味ある人必見の動画


いよいよ明日、民主党代表選挙の国会議員投票が行われ、新しい総理大臣が誕生する。

この代表選挙は、菅直人小沢一郎という政治家二人のガチンコ対決という面の他に幾つかの側面がある。そういった面を織り交ぜながら説明しているのが上記動画である。民主党代表選に興味ある人は必見の動画である。

ここでは司会の新党日本代表田中康夫氏と政治評論家の田中良紹氏が、玉手箱から宝石を取り出すがごとく次から次へと興味深い話を披露していく。

まずは世論調査の怪しさを俎上にのせるのだが、マスコミによる世論調査民主党党員とサポーター票が菅側に圧倒的に有利な数字が出たカラクリを推理している。

これに関しては今日、小沢選対総括記者会見で森ゆう子議員の発言が生々しい。ジャーナリストの岩上安身氏のツイートより紹介する。

一番インパクトがあったのは、メディア担当の森ゆう子議員。地方議員票はメディアも調査できるが、どうやってサポーターの投票動向を調べるのか、かねてより疑問だったのだが、本来、できないはずだという。かなり複雑な仕組みになっており、多民主党議員でも、多くは把握できていないという。
なのに、なぜ、「サンプル調査を行った」などと称して、「世論調査」のように、もっともらしい数字を出せるのか? 森議員「サポーター名簿は非開示。その名簿を管理しているのは党の執行部だけ。(党執行部から名簿が流出したとは)考えたくはないが」。名簿に基づいているなら大問題。
名簿に基づかないなら、無作為調査ということになる。本当に母数は党員・サポーターのみか。非党員、他党の支持者まで入っているような調査なら、結果は著しくゆがめられる。反対党の党員に尋ねたら、手ごわい政治家より組みしやすい政治家がトップに立ってくれたほうがよいと願うかもしれない。
森議員は、最初にこのサポーターの動向調査を始めたメディアの名前を言わなかったが、これはNHK。それ以降、他社・他局も追随していった。NHKの責任は大きい(いや、無責任の結果か)。サポーター調査と称して「世論操作・誘導」を行ったメディアは、その手法を明らかにすべきである。

民主党の党員やサポーターに世論調査をしたのであれば名簿がなければならないのだが、実はこれは民主党の国会議員も自分の地盤にいる党員・サポーターの名簿しか見ることはできない。全部を見ることが出来るのは党本部だけであり、マスコミ世論調査がそこまで調査しているとはとても思えない。要するにマスコミのやっていたことなどみんな出鱈目だったのである。

さて上記動画の中で田中良紹氏は「昔朝日新聞社などは世論調査に1.500万円ほどの予算をかけていたが今は下請けに任せて予算は十分の一に減らしている」と言う。これではまともな世論調査など出来るわけもない。また「街頭インタビューなど元々シナリオ通りに喋ってくれる人を探して撮影する。また街頭インタビューはその並べ方でかなりの印象操作が可能である」とも言う。全く呆れたものである。

このようないい加減な世論調査が執拗に報道され拡散された。嘘で塗り固めた世論で新聞紙面も放送電波もジャックされたことが今回の代表選の最も大きな特徴だと思う。

この動画では他に自民党の凋落と厚生大臣時代に菅直人が手柄をたてたとされる薬害エイズ問題の裏話もしていてこれも興味深い。特に菅直人厚生大臣の手柄といわれる薬害エイズ問題は、実は厚生族の大ボスであった橋本龍太郎によって与えられたものだというくだりは正しく菅直人の本質を表している。自社さ政権保身のために与えられた手柄をさも誇らしくいう菅直人という政治家の正体がわかる。一口で言うと小物なのである。

一方の小沢一郎という人は選挙のプロである。民主主義は数の力であり、数を作るのは選挙である。だから民主主義を突き詰めようとすると選挙のプロになることとなる。その小沢一郎はいつもインタビューで「選挙の予想などといったことはしたこともないしするつもりもない」と答えている。すなわち小沢側の選挙予測データは流出しないということである。だからマスメディアが菅有利を繰り返していても小沢側は沈黙を守っていた。

ここにきて小沢善戦を伝えるメディアが少なからず出てきている。マスメディアが伝えるほど菅側が圧倒的に有利な訳ではないという。そして誰もが結果は予断を許さないという。代表選挙は一般選挙とは違って党員やサポーターという特殊な有権者による選挙なので調査のしようがなく、国会議員票も五分五分から少し小沢側に有利かもしれないという動きだから予想がつかないのが理由らしい。

僕が先週の日曜日に大阪梅田の立会演説会に行ったとき、民主党国会議員も多く集まってきていて、その時の印象では菅支持派の議員より小沢支持派の議員の方が数が多かったのを目にしている。また両派はお互い口もあまり聞かない有様で、小沢支持派同士はうち解けて冗談を言い合ったりしていたのだが、菅支持派は皆ぽつんとして同じ派内でも滅多に会話をしていないように見えた。その時から何となく菅支持派というのは実は少数派で、それ故必死になって小沢攻撃をしているのではないかと思うようになった。要するに弱い犬ほどよく吠えるという諺の通りである。

基本的に僕のスタンスは小沢支持である。小沢総理が誕生することを切に願う。しかし今回の選挙で小沢総理が誕生することにはそれほど拘ってはいない。来年の予算案成立時でもいいかもしれないと思っている。参議院少数の菅政権が予算案を通すときは、内閣総辞職を人質に取られることが当たり前である。そうならないために参議院で多数派工作をする人材は菅内閣にはいない。仙谷も枝野も人を貶めることは得意だが協力を仰ぐことになるとまるで駄目である。立ち往生する菅内閣に出来るのは総辞職か解散、或いは野党案丸呑みしかない。菅総理のままだと民主党は下野一歩手前にまで落ち込むことになる。ちょうど前原代表の時の民主党を思い出せばよいだろう。あのころの民主党は消滅一歩手前まで追い込まれていたのである。

結局最後には小沢しかいないだろうと思う。これは政策以前の問題だろう。与党であらねば政策など何一つ通らない。また一旦下野したら現状のままでは二度と返り咲けない。その程度の危機意識もない「政治と金」問題が大好きな議員らに担がれる菅首相が哀れでならない。代表選に勝とうと負けようと哀れである。そして菅首相続投こそ日本の不幸なのだと思う。失われた30年にしないためにも明日の代表選は小沢一郎に頑張って欲しいと切に願う。

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