謹賀新年

年が変わったからと目出度くおもう気持ちを幼少の頃から持ったことがない。日常という時間は連続して流れ、切れ目がない。そこに生きる人も皆、昨日が同じなら今日も同じで、明日もまた同じである。世間が休むから、これ幸いと休む。何も新しいものなどない。そんな風に正月を過ごしている。

変化には急なものと緩いものと二種類あって、そのどちらにも揺り返しのようなものがあるだろう。急なものは急に、緩いものは緩い揺り返しに見舞われる。郵政民営化は急な変化で、今大きな揺り返しにあっている。政権交代は長い年月をかけて達成した緩いものだろう。そして少し先になるだろうけれど、きっと揺り返しがくるだろう。

元旦の朝日新聞の一面には、相変わらず関係者の話として東京地検特捜部からのリークが載っていた。真面目に読むに値しない記事を載せ続ける新聞社の意図は何だろう。そして立件してもまともな裁判にすらならない案件ばかりほじろうとする東京地検特捜部の意図は何だろう。

去年からずっと続いているこうした不穏な流れが今年もやはり続いている。秋の参議院選挙を狙ったものなら、この流れが暴発するのは春頃である。ちょうど昨年、西松事件が起こったのと同じ頃だ。そして参議院選挙の後で、もっと色々なことがわかることになるのだろう。それを阻止したい人達も、そろそろアクセルを全開にしてくる。

景気判断といって、経済評論家たちがマスコミ媒体で好き勝手なことを言っているけれど、実際のところ景気はなかなか回復しない。銀行と企業間でのお金は回り始めるが、企業と雇用者の間では滞ったままになる。だから一般消費者の自由になるお金は限られたままで、消費に火がつかない。その結果経済全体が停滞する。これは不景気のせいということもあるけれど、日本の産業経済界の構造的な理由によるものだ。構造的改革を行うには数年かかるだろう。

新年早々、悲観的なことばかり書いているけれど、政権交代によって何が変わるのか、今年はそれを見極める一年になりそうだ。実を摘めるのはまだ先で、やはり今年は波瀾万丈が続きそうである。今年もゆっくりと更新します。どうぞよろしく。

トニー四角

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