誰かが得をする選挙

12月16日に衆議院選挙の投票日が決まったようで、町中が何だか慌ただしい。町内を歩いてみれば目に付くのは自民党のポスターばかりで、2009年の時とは風景が全く違う。当時はあちらもこちらも、目に付くのは民主党のポスターばかりだった。ほんの3年程度経っただけで大違いである。

野田首相自民党の安倍総裁との国会討論でいきなり解散を口にしたことは、どうやら自民党側と予め打ち合わせていたというのが多くの批評家らが言うことである。多分それは事実なのだろう。

今度の選挙では野田も安倍もTPPへの参加をしきりに謳っているのだが、これも党内の反対派異分子を燻り出し追い出すためであると先の批評家筋は口を揃えて言う。そして異分子が消え浄化された党同士を結合させ、新しい政党を発足させることになるのだろう。これが野田や安倍が目論んでいる『政界再編』なるものの正体である。

このようなシナリオを書いたのは財務省であり、政党浄化の済んだ後に出来た政権は、正しく財務省内閣としてこの国に君臨することになる。これはつまり、あらゆる政策が財務省の意向によって作られて実行されるという、言ってみれば官僚主導の政治が行われるという意味である。

この財務省政権の目指すものは消費増税であり、東電を破綻させない政策であり、社会保障費への支出のカットであり、その一方で規制を強化しそれを監督する団体を作り天下り先を確保する。

大事なことはそうした行政のあり方の裏側で、日本という国はどこまでもどこまでも泥濘に沈んでいくということだ。日本は島国で言語も独自のものなのであまり外国の一時情報に接する習慣がないから分かり辛いのだけれど、日本がまごついている間に世界は当たり前のように進歩し、いつしか何周も先を走っているのである。このままでは手遅れになるぞと危惧を抱くのは既に遅く、もはや完全に手遅れ状態なのだ。

既に沈没してしまった国で自分たちだけ必死に生き残ろうとしているのが財務省官僚であり、自身の生き残りのためには他の国民の生活など一顧だにしない。そうなっては遅いというのではなく、もう既にそうなってしまっている。僕が思うに多くの人はこの点を勘違いしている。ゲームはもう終わっている。財務省がゲームの勝者となる可能性は圧倒的に高い。それ以外の国民は全て敗者となる。

今回の衆議院選挙は財務省シナリオの終楽章の部分にあたるのだろう。年末に出来る政権で財務省の権力はとてつもなく肥大し強力になる。政治など全く無力化されるだろう。

暫くブログを休んでいて今回復活するにあたり、今後は一時情報は他の方のブログに譲り、あくまで自分の感じたことをそのままに書いていくことにしようと思います。いつまで続けることが出来るかわからないけれど、ゆっくりと再開していきます。

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