男の嫉妬

新聞やテレビから政治関連の情報を採らなくなって随分と時間が経つ。その代わりに頼っていたラジオやブログも最近では疎遠になり、何時しかツイッターを情報源として優先するようになってきた。

中村哲治という参議院議員がいて、現在は法務大臣政務官に就いている。2007年の参議院選挙で当選しているので今回は非改選である。で、この人のツイッターがなかなか興味深い。

民主党内のポジションに関しては、例えば以下のようなツイッターがある。

私が親小沢で親仙谷・親前原であることは、周知の事実であり皆が認めていること。私にとってはマスコミが煽る小沢vs反小沢なんてことはどうでもいい。それよりも国民の生活のための政策を展開することが民主党の使命。政治家は単なる好き嫌いで動くべきではない。 6:25 AM Jul 8th

親仙谷・前原でありながら親小沢一郎とというあたりは大変に興味深い人である。どれほど小沢と近かったのかというと下記のツイッターをみるとわかる。

2003総選挙後、室井代議士らと一新会結成。幹事だったのは御存知? 6:23 PM Jul 7th

一新会は基本的に衆議院議員による会なので、参議院議員となった現在は離れているというが、一新会幹事を務めたわけである。これはどう考えても小沢一郎と近い。

そこで以下のようなツイートが出る。面白い。

私は小沢一郎という政治家を20年近く研究しているが、私の目から見ると「反小沢」と評されている人たちのことは小沢氏の眼中にない。小沢氏の関心は、そんな小さなところにない。「国民の生活が第一。」のため、政策の実現だけ。12:24 AM Jul 8th

もう少しこのあたりのことをツイートしている部分を抜き出してみよう。

小沢一郎先生に一新会の懇親会の時に聞いたことがある。「なぜ自自連立で自民党と手を組んだのですか。」幹事とはいえ当時私は2回生。普通なら「失礼だろ」と返されそうなもの。小沢先生は「反省している」と仰った。「自社さ」を「仕方なかった」と言った政治家とは違う。6:16 AM Jul 8th

民主党で政治家をして10年。小沢さんに対しての政策的な批判はあまり聞かず、仙谷さんや枝野さんから聞くのも手法のことが多い。私は凌雲会でもあるのは、2000初当選以来個人的なつながりからすれば仙谷・前原・枝野ラインにいるので。6:21 AM Jul 8th

人間関係は別ですが仙谷氏・前原氏の政策が大きく小沢氏と異なっているということはありません。6:42 AM Jul 8th

この点は仙谷・前原両氏への批判になりますが、政策的な違いの前に感情的な反発が先に立っていると思うのです。RT @NakamuraTetsuji 小沢氏と仙谷・前原グループの政策が大きく変ってないなら、なぜ、彼らは大同団結ではなく、小沢氏排除を菅氏代表選… 6:53 AM Jul 8th

ただ一般の政治家も人の子で小沢一郎という政治家はこの何十年も「男の嫉妬」で攻撃されているのです。RT @NakamuraTetsuji 個人の好き嫌いの感情で政治をされたら主権者はたまらない。それでは、訳のわからない言動を弄して小沢氏批判をやってた生方氏と… 7:09 AM Jul 8th

でたよ。「男の嫉妬」だ。

昨年の西松事件以降、マスコミは束になって小沢に理不尽な攻撃を仕掛けたわけだが、それに乗じて当時自党の党首であった小沢を見限るような発言ばかりしていた反小沢7奉行と呼ばれる政治家たちの言動には解せないものが多かった。

僕としては、当時次期総理大臣とも言われ、たぶん最も総理というポジションに近い位置にいた小沢に、証拠もなく疑惑があるというだけで滅茶苦茶な攻撃を仕掛けた東京地検特捜部と、それに乗じて扇情報道を繰り返したマスコミには憤りを感じたものだが、実はそれ以上に許せなかったのは、自らの党首がここまで攻撃されているにも関わらず、身を引けだの辞職しろだの、低レベルなマスコミ論調に口を合わせ得意がっていた反小沢7奉行の面々である。

彼らはマスゴミと結託するかのように小沢に引導を渡そうとしたのだが、その理由としては当時日程的に迫っていた衆議院選挙を「小沢党首では戦えない」からというものであった。言い方を変えれば、選挙のために身を引けと言っているわけで、政策的にどうのといった高尚な話ではなく純粋に低レベルな政局を理由にしていたのである。

マスゴミらによる小沢への執拗な攻撃は、いわゆる「裁判所が有罪と判断するまでは無罪」とするべき法治国家の原則「推定無罪の法則」をねじ曲げたものであり、それをいくら野党(当時)とはいえ国会議員が堂々と「推定無罪の法則」を無視し、小沢攻撃に便乗する様は見ていて情けないものだった。

彼らがどうして「推定無罪の法則」を出して戦おうとはしないのか、小沢を下ろして選挙を戦うという楽な道を選ぼうとするのか、そのように考えると民主党という政党には大いに幻滅したものである。最初から団結して小沢を守る姿勢をみせれば、いくらマスゴミが寄って集って騒ぎ立てようとある程度は跳ね返すことが出来たかもしれない。そして政権交代という難事業の過程において、このような攻撃は今後も予想されるのであって、いちいち迎合していたら頓挫してしまうだろうと思ったわけだし、その点は今も確信している。

反小沢7奉行の裏切りというもの、それが中村哲治氏のツイッターを見るとあっさりと「男の嫉妬」であろうと一刀両断である。これ以上に情けない話があるだろうか。そんな醜い嫉妬に駆られた連中が、今菅内閣の閣僚を務めている。この程度の度量の政治家がみせる未来はやはり暗く、当初高支持率を誇った菅内閣も今や評価はどんどんと下降しているのも頷ける。

中村哲治氏に関しては、ほかに気になる記事もあるのだが、自身に纏わるおかしな噂に対しても正面から戦い、疑いを晴らして、今後も参考になるツイートをいっぱいしていただきたく思う。

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