天皇を政治利用したマスコミ

昨日小沢民主党幹事長が民主党内で会見をした。会見の模様はこの記事の下にあるのでよければ見ていただきたい。民主党の記者会見は記者クラブだけではなく、全てのフリーランスの記者などに開かれている。それゆえ会見の模様がインターネットで見られることが多い。またそれはノーカットのままのことが多い。

ノーカットであるということは大変に重要で、テレビなどの場合特定の着地点に向けて編集が行われることが常であり、その印象自体も操作されてしまう。つまり編集により、会見を行う側にとってはその意図とかけ離れた内容を報道されてしまうことになる。それが記者クラブシステムを排除するだけで、公正なノーカット版が誰でも見ることが出来るのである。

さて、昨日の小沢会見において、小沢一郎が恫喝しただの(下のビデオのタイトルにもなっている)、天皇を政治利用しただのと新聞テレビがめったやたらと汚物のようなニュースを垂れ流している。その物量があまりにも大きいので、段々と一般の国民も民主党小沢一郎がおかしなことをしているという印象を持ち始めたようである。これはよくない傾向である。

民主党小沢一郎天皇を政治利用しようとしたのかどうか、それは下のビデオを見て判断してもらえばよいが、今何が起こっているのかというと、日本外交にチャイナカードを握らせたくない勢力が、一生懸命に現政権を揺さぶろうとしている状態のようである。これら勢力はジャパンハンドラーズと呼ばれる人々で、従米隷属状態を日本に強いてよしとする人々である。

それは兎も角、この羽毛田宮内庁長官という人がどういう人かというと、元厚生省の役人であり、宮内庁に移って長官を務めているという所謂ワタリであり、ノーパンしゃぶしゃぶ「楼蘭」の顧客名簿にも名前を連ねていたようなズブズブの官僚である。

この人は石原都知事東京オリンピック誘致交渉の時、皇族も交渉の場に来て欲しいという要請をしたが、それを断った人物である。それに対して石原都知事が「木っ端役人ふぜいが何を偉そうに」と激怒したことはまだ記憶に新しい。僕自身は東京オリンピックそのものに興味がなかったので、笑って傍観していたクチであるが、こんな三流文士に木っ端役人呼ばわりされるというのも酷いもんだと思っていた。

羽毛田信吾長官は今回の中国副主席拝謁問題で、「二度とこういうことがあってほしくない」と会見で述べ、天皇陛下の政治利用への懸念を表明したわけで、それに対して小沢一郎が怒ったことは下のビデオにある通りである。

僕も天皇自身が断ったというのであれば話はわかるが、天皇を代理する権限もない宮内庁長官という役人ふぜいが、自分たちの都合で決めた一ヶ月ルールなどを盾に文句を言い、挙げ句の果てには政権批判を行ったというのであるから、これは小沢一郎の言う通り辞表を出せばよろしいだろうと思う。宮内庁長官は特別だと思っている人が多いようだが事務方の官僚でしかない。政権批判をその立場で行うことは重大な反国家行為であり、それでも敢えて言うのであれば職を辞する覚悟で行わなければならない。

そして自民党をはじめとした野党や新聞テレビなどが一斉に政権批判を熱に浮かれたように繰り返すのを見て、これこそファシズムなんだと寒気を覚えた。大衆を扇動するそのやり方が露骨極まりないのだが、多くの国民はこのような報道を見てまんまと洗脳されてしまうのだろう。これは小泉郵政選挙や、今年の春の西松事件と同じ手口である。圧倒的な報道攻勢で政権の支持率を低下させて揺さぶりをかけている。

民主党はこのようなマスゴミの報道攻勢に対抗するべく、官房長官を中心にした危機管理チームを作らねばならないのだが、ここが最も鳩山政権の弱いところで、何もせずノーガードのままである。何とも頼りなく見えてしまう。非常に損なことをしているのである。

さて、この天皇の政治利用の件では思わぬ所でオチが付いたようだ。結局一ヶ月ルールを反故にして中国副主席と天皇との拝謁をねじ込むべく画策したのが自民党の元首相だったらしいというオチである。またそれは誰かというと、中曽根大勲位のようだと噂が流れている。*1

天皇陛下と面会した中国副主席「機会いただき感謝」(WMPビデオ)

これで怒り拳を振り上げた自民党や報道各社は一体どこにその拳を着地させようとするのだろうか。結局天皇を政治利用しようとしたのは自民党とマスコミたちだろう。そのことを忘れてはならない。

*1:12月16日朝の文化放送1134における上杉隆氏の発言。前原国交通省の発言として紹介された