昨夜の小沢一郎民主党代表の会見を見て思うこと

昨夜、民主党本部内で小沢民主党代表が会見を行った。これは小沢氏の公設秘書官である大久保氏が東京地検特捜部によって政治資金規正法違反によって起訴されたことを受けてのことである。

会見での主な趣旨は、小沢氏が公設秘書官の起訴を受けて民主党代表の座を続けるのか或いは降りるのか、という進退問題である。そして民主党執行部は小沢氏の続投を決め、小沢氏もそれを了承したわけである。

まず小沢代表は、今回の件について身の潔白を語り、世間を騒がせたことを謝罪し、そして報道陣からの様々な質問に答えた。

この会見をビデオで観ると報道陣からの質問は、このまま民主党の支持率が低下してもいいのか、それでも代表として総選挙を戦うのか、そしてそれで勝てるのか、といった内容が主だったように思う。

「関係者の話」などと根拠のない中傷報道ばかりをしたあげく、民主党や小沢代表の支持率を低下させた張本人がこうした報道関係者達な訳で、それがぬけぬけとよくこうした質問をするものだと思うけれど、しかし彼らは麻生首相が漢字が読めないなどといった低俗な報道ばかりをし、麻生政権が何を考え今後どのように政権を運営しようとしているのかまるで報道しない連中でもあるわけだ。この国の主なメディアの連中の責任感の無さに呆れ返る。

それは兎も角、小沢代表の話を僕なりに要約すると、民主党の同士が自分を信じて続投を決めてくれたのでこれに応えよう、そして次の選挙では政権交代を目指すために一層の努力を続けるというものだった。

正直言って、民主党が選挙を戦うに当たって、メディアに傷だらけにされた小沢代表を党首に担ぐのは不利かも知れないと思う。しかし、ここで挫けたら民主党の値打ちは半減する。

今回のように権力側が力任せに弾圧してきた場合、弱者は決して妥協してはならない。身を削られようとさらに誹謗中傷の嵐に巻き込まれようと、徹底して抗戦しないといけないのである。アウン・サン・スー・チーやネルソン・マンデラを思い起こせばよい。決して勝てない戦いであっても戦うのが弱者の掟なのである。

もちろん民主党は野党であり、与党権力側からすると弱者側である。だから筋を通すこと、どこまでも真実を訴えていくことが重要なのだ。今代表を変えて新生民主党などといって次の選挙を狙うのは2流3流の作戦である。たとえ選挙で勝てなくても筋を通しなさい、と僕は思う。

民主党は危機だというけれど、今こそ民主党の議員達は自分たちの活動をもう一度振り返ってみるべき時である。

権力側はなりふり構わず弱者を潰そうと虎視眈々と狙っているのだ。予算案などで適当に自公政権案に迎合してきたりしなかったか。国会質問で相手の心臓を抉るまでの迫力を出せなかったのではないか。今までの民主党はまるで票録玉だったのではないか。

権力側が牙を剥き出したのはそういった軟弱な姿勢を見てのことだろう。野党の国会議員なら命を賭けて戦え。